私が中学生に勉強法を教える場合に、誰にたいしても(つまり中学生の現時点での成績がどうであっても)必ず伝えていることがあります。

それは、

 

「誰かに教えるために勉強してごらん」

 

ということです。

前回メンタリストDaiGoの勉強法でも人に教えることが重要とされていることをお伝えしましたが、中学生に限らず何かを理解する時や勉強をする時には「教えること」は非常に重要なのです。

ここポイントです! 教えることの重要性

現実的には中学生が勉強をしたからと言って、そして仮に成績が大幅にアップしたからと言って、誰か友達に勉強を教える機会はまずありません。

ですが、教えることを前提に勉強をすることが重要なのです。

誰かに教えることで理解度や記憶への定着、思考力などが飛躍的にアップ!

実際に誰かに教えることをしなくても、誰かに教えることを前提に勉強をして、その誰か(友達など)に教えることをシミュレーションしてみると、理解が曖昧な部分が見えてきます。

 

つまり、誰かに教えようと思うと「わかったつもり」になっているだけで実際は説明できない部分がわかります。

これが重要なのです。

 

そこ、つまり曖昧なわかったつもりになっていただけの部分を人に教えられるくらいに明確に理解することで、より確実に深く理解ができますので理解度が高くなりますし、記憶にも残りやすくなります。

 

従って、人に教えることを前提に勉強をすることは理解力のさらなる向上と記憶力の強化につながるわけです。

 

私が中学時代に一気に成績が上がり、尚且つ学年で1位まで行けた理由のひとつにこれがあるのです。

私は中学生の頃、人に教えられるように勉強をしていました。

なぜ私が中学生でありながら人に教えるために勉強をしたか?

恥ずかしながら、実はこれには不純な動機があったのです。

そしてもちろん、中学生の頃の私に「人に教えることを前提にして勉強をしたほうが良い」などという考えもありませんでした。

 

私は単純に当時の彼女に勉強を教えたいと思っただけだったのです。

 

私には中学校2年生の終わりころから付き合っていた彼女がいました。

そして、今にして思えば彼女も本気ではなかったと思うのですが、私に「勉強がわからないから教えてね」と言ったのです。

たぶん、中学生なりにも男のプライドを立てようとしての発言だったと思うのですが、それにたいして私は「おう。任せろ」と、答えたものの・・・・・・この続きは言わなくてもわかりますね。

 

私に教えるほどの学力はありませんでした。

 

さらに、友人に聞いたところ、彼女の成績は学年で真ん中あたりだとか。(私より上じゃん! 汗)

告白しますと、これこそが私が中学2年生の終わりから勉強を頑張り始めた一番の動機です。

 

そしてだからこそ、私は人に教える必要があって勉強をしたので、常に彼女に教えるとしたらどうやって伝えたらいいかを考えて勉強していました。

 

その結果が、短期間での飛躍的な成績アップと、学年順位1位までの経験です。

数学では「わかったつもり」でもいいとお伝えしましたが

数学の勉強法をお伝えした際に、まず理解することをおすすめして、その際には「わかったつもり」でも良いので、それを繰り返すこととお伝えしました。

その話と今回の話は矛盾して聴こえるかもしれませんが、要するに勉強を頑張り始める当初は、そして理解力を高める過程では「わかったつもり」で十分なのです。

 

しかし、私のように学年で1位になりたいと思う人(つまり既に成績の良い人)や、ある程度成績がアップしてさらなるアップを目指したい場合は、今回の教えることが非常に重要になってくるわけです。

 

また、記憶力のアップをするためにも、教えることを前提に覚えることは重要です。

 

理科や社会科の暗記をするような部分も人に教えられるように記憶をすれば、より明瞭に理解ができますし(結局教えることは参考書を作成するのに等しいので)、細切れの記憶ではなくストーリーとして記憶しますので記憶にも残りやすいです。

また、思い出す際の鍵になることもあります。

 

たとえば、友達のAさんという人に教えるつもりで(あくまでも仮定しての勉強で実際にAさんに教えるわけではなくても)勉強をして覚えたことは、Aさんの顔を思い浮かべることが引き金となって記憶がよみがえることもあります。

なので、その意味でも人に教えることを前提にして勉強をすることは効率も良いのです。

イチローの言葉

最近知ったのですが、プロ野球選手で大リーグでも活躍したイチロー選手がこんなことを言ったそうです。

 

「天才は、なぜヒットを打てたか説明できない。ぼくは、きちんと説明できる。だから天才じゃない」

 

なるほどと思いました。

たぶんイチロー選手には才能もあり、普通の人から見たら天才だと思います。

 

ですが、彼は天才として慢心することなく、説明できるほど理論的に努力をしたからこそあれほどに偉大な選手になれたのでしょうね。

 

「勉強の秀才や天才はなぜ自分が勉強ができるかを説明できない。僕は(私は)、きちんと説明できる。だから天才でも秀才でもない」

 

なんて言えたら天才以上にかっこよくないですか?

もちろん単なるかっこよさだけでなく、実質的な効果もありますので、是非今回お伝えした勉強法を取り入れて下さい。

 

もしお子様が勉強が既にできて、さらに上を目指したいという場合は特に今回のことは重視して下さいね。